新橋駅前で大きな看板が暗闇の中で煌々と存在感を放っていた

暗闇の中で光る看板
新橋駅前
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新橋駅前は賑わっていた。駅を利用する人たちだけでなく、この辺に飲みに来た人たちも大勢いる。新橋駅の烏森口には手頃な値段で飲める小さな飲み屋が犇めいているのだ。ここは人呼んでサラリーマンの聖地。ここで飲んで忠誠を誓った会社の愚痴をこぼすのが日本の伝統的なサラリーマンのあるべき姿だ。

長時間労働が未だに蔓延っているのにもかかわらず、日本の生産性は先進国の中で下から数えたほうが早く、長い時間を会社で過ごしているのに会社に対する忠誠心は諸外国に比べて低い。面白いことに滅私奉公しているのに会社を憎んでいるという状況らしい。だからといって会社に見切りをつけて転職する訳でもないから、家庭内暴力を振るう男性と別れられない女性のようなものか。

駅前に建つニュー新橋ビルに掲げられた看板は暗闇の中で煌々と輝いて、矛盾を抱えながらも働くサラリーマンを睥睨していた。かといって上から目線で解決策を示してくれるわけもなく、そこには困ったときの金策が書かれているだけだ。

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ENGLISH
2019年9月 町角 東京
人びと 新橋 看板

PHOTO DATA

No

11213

撮影年月

2019年3月

投稿日

2019年09月28日

更新日

2023年10月24日

撮影場所

新橋 / 東京

ジャンル

ストリート・フォトグラフィー

カメラ

RICOH GR III

日本国内で撮影した写真とエッセイ

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