公式ホームページによると創建されたのは853年になっているから、その歴史はゆうに1000年を超える。それほど長い歴史のある寺院には大勢の参拝客が初詣にやって来るに違いない。そう思いながら正月に訪れた東京の碑文谷にある円融寺の境内は予想に反してガラガラだった。参拝客の姿もまばらだし、破魔矢を売るような屋台も食べ物を売るような屋台もひとつも出ていない。円融寺の境内は正月の静けさにすっぽり包まれていた。
仁王門の前に立つと門越しに古い木造の釈迦堂がよく見えた。閑散としている境内は見晴らしがいいと同時に、ちょっと人を不安にさせる。これだけ初詣客がいないというのは、スルスルと境内に入ってしまったものの、実は立入禁止になのではないかとか、円融寺の初詣は今でも旧暦の正月に行われるのではないかとか、くだらない妄想が僕を襲う。
そのような妄想を振り払っているうちに、どこからともなく他の参拝客が現れて釈迦堂でお参りするのが見えた。数は少ないとはいえ、ポツポツと初詣に訪れる人はいる。僕の知っている世界線が無事に続いている気がしてホッとした。でもなんでこんなに参拝客が少ないのだろう。
2022年2月 建築 東京 | |
門 碑文谷 提灯 境内 寺院 |
No
12181
撮影年月
2022年1月
投稿日
2022年02月19日
更新日
2023年08月15日
撮影場所
碑文谷 / 東京
ジャンル
建築写真
カメラ
RICOH GR III