どうして同じものを食べても、外で食べると美味しく感じるのだろうか。冷静になってみると大して美味しくもない焼きそばも、縁日で買って食べると美味しく感じてしまう、あの不思議な感覚。自宅の中であっても、室内で食べるよりもベランダで食べた方が美味しいとさえ言う人もいる始末だ。どうしてなのだろう。
調べてみても、はっきりとした理由は分からない。いわく単に思い込みのためだとか、いわく外で食べることで脳にベータ波が出るからだとか、どれもこれも当てはまっているような気もしれば、当てはまっていないような気もしてしまう理由ばかりだった。その中でちょっと気になったのは転地効果のためとする理由だ。転地効果とは、日常生活から離れて、いつもと違った環境に身を置くことで五感が刺激され、自律神経の中枢に作用し、リラックス効果が得られるとするものだ。もしこれが正しいとすれば、外で食べると美味しく感じるのは非日常だからであって、毎日外で食べていれば、そのうち転地効果が薄れて美味しく感じなくなるはず。どうなのだろう。
浅草寺の本堂を正面にして左手に進んでいくと、屋台が並んでいるところがある。ちょっと幅の広い通路に屋台が出ているのだ。いつ来ても屋台が並んでいて、いっそのこと、ここも仲見世のように常設の店舗にしてしまえばいいのにと思うのだけれど、そうはならない。いつまで経っても屋台のままなのは、外で食べたら美味しく感じる効果を狙っているのではないかと思ってしまう。
2021年6月 町角 東京 | |
浅草 ベビーカー 食べ物の屋台 境内 浅草寺 |
No
11935
撮影年月
2020年10月
投稿日
2021年06月12日
更新日
2023年08月22日
撮影場所
浅草 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF