バイクが行き交う細い路地を通り抜けると、チルボンにあるカノマン市場の裏にある広場のような場所に行き着いた。モスクがあって、その前に屋台が出ていたりして、人びとが大勢集まって賑わうポテンシャルは揃っているのだけれど、いかんせんこの時は静まり返っていた。礼拝の時間ではないモスクの中には誰もおらず、屋台で食事を楽しんでいる人もいない。
質素なモスクの中を見学して外に出てくると、バイクに乗った親子連れが近づいてきた。写真の親子だ。お母さんは緑色の、幼い女の子は真っ赤なヒジャブをかぶっている。近づいてくるからには何かしら質問をされるのだろうと身構えていると、案の定話しかけられた。「どこから来たの?」とお母さんが英語で話しかけてきたのだ。
「日本からだよ」と答えるとふたりは満足そう。ふたりで僕がどこの国から来たのかクイズでもしていたのだろうか。僕は僕でふたりが満足そうにしている理由がよくわからなくてモヤモヤしたので、返す刀でカメラを向けるとふたりは快く応じてくれた。女の子はまっすぐにカメラを見据えている横で、お母さんはちょっと照れてしまっていた。
2021年1月 インドネシア 人びと | |
チルボン ヒジャブ マスク・仮面 親子 |
No
11801
撮影年月
2020年1月
投稿日
2021年01月29日
更新日
2023年08月29日
撮影場所
チルボン / インドネシア
ジャンル
ポートレイト写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF