今となっては信じがたいけれど、林試の森公園のところにかつて林業試験場があった。林業の試験場だから建物の中で試験管を振ればいいような施設ではない。様々な樹木が実際に植えられていて、林業に関する研究を行っていた機関があったのだ。
林業試験場の前身である目黒試験苗圃がこの地に設立されたのは1900年のこと。今ではすっかり住宅街になっていて家々が密集しているこの辺りも、当時は田畑が広がるような田舎だったのだ。なにせ林業試験場の直ぐ近くには競馬場があったくらいだ。
その試験場も都市化の波を受けて1978年に閉鎖。試験場そのものはつくば市に移転し、独立行政法人森林総合研究所となっている。そして、跡地は公園として整備された後に1989年に公園として公開され今に至っている。
林試の森公園は今では周辺住民の憩いの場だ。それほど大きくもないこの公園は、遠くからわざわざやってくるような人は少なく、とはいっても小さくもないので園内が大混雑するわけでもない。ちょうどいい塩梅なのだ。この日も公園はちょうどいい具合に賑わっていて、林業試験場だった当時からある樹木の間を女の子が楽しそうに走り抜けていた。
2021年9月 人びと 東京 | |
女の子 マスク・仮面 目黒 公園 林試の森公園 走る 影 木 |
No
12043
撮影年月
2021年3月
投稿日
2021年09月28日
更新日
2023年08月17日
撮影場所
目黒 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
RICOH GR III