白金台の豪奢なマンションに囲まれた境内に1757年に建てられた建造物が建っている。紫雲山瑞聖禅寺の大雄宝殿だ。
瑞聖寺の境内は狭い。江戸時代後期に描かれた地誌である「江戸名所図会」には、山門・天王殿・大雄宝殿・禅堂等を備えた巨刹であった様子が描かれているようだけれど、今では周囲をマンションに囲まれていて、境内にどしんと構えている大雄宝殿もはみ出てしまいしそうだ。
1670年に創建された瑞聖寺にやって来たのは、大雄宝殿という古い建造物の横にとてもモダンな建物が建っていると何かで読んだからだ。そのモダンな建物とは2018年に隈研吾の設計で建てられた庫裡だ。隣り合っている建物の一方は築264年で、もう一方は築3年。その差は260年くらいもある。人間だと15代くらい世代が離れているだろうか。自分に当てはめてみると、15代前の先祖はいたのだろうけれど、名前も分からない。
それくらい建てられてから年数に差があるのだけれど、境内に立って眺めてみても違和感は感じない。調和が取れているから不思議だ。新参者の庫裡の前にある中庭は水盤になっていて、水面には大雄宝殿の姿が綺麗に映り込んでいた。
2021年7月 建築 東京 | |
反射 白金台 扁額 寺院 |
No
11962
撮影年月
2020年12月
投稿日
2021年07月09日
更新日
2023年08月20日
撮影場所
白金台 / 東京
ジャンル
建築写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF