六本木ヒルズと麻布十番駅を結ぶ道から鳥居坂を登っていくと、国際文化会館に辿り着く。国際文化会館は宿泊施設や会議施設、レストラン、図書室を備えた施設で、一口で言えば会員制のクラブだ。
会員制だからか敷地の入口に看板は立っていない。しかも鳥居坂から国際文化会館の建物は見えないので、会員でも何でも無い人間が中に入っていいものか悩んでしまうような入り口だ。気にし過ぎなのかもしれないけれど、来るものを選別しているような雰囲気なのだ。
近づくのを阻まれているかのような感覚を振り払い、足を進めていくと日本のモダニズム建築を代表する建物の入口に辿り着いた。中に入ると、1955年に建てられた建物は天井が低く、ちょっと年季が入っているのを感じさせる。それでも大きな窓から絶え間なく日差しが降り注ぐ館内は、余計な装飾がないこともあって古臭くはない。上品に年齢を重ねているような印象を受けるのだ。
ロビーの窓辺に置かれたソファも全身で日光を浴びていた。日差しを受けながらじっとしている様は亀が甲羅干ししているかのようだった。
2021年7月 静物 東京 | |
六本木 影 ソファ |
No
11963
撮影年月
2020年12月
投稿日
2021年07月10日
更新日
2023年08月20日
撮影場所
六本木 / 東京
ジャンル
静物写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF