浅草橋駅からほど近い場所に、「柳橋」と呼ばれる橋が架かっている。これは神田川に架かる最後の橋で、ここを越えると神田川は隅田川へと流れ込む。目立たない小さな橋だが、その造りは立派で、関東大震災の復興事業の一環として築かれた頑丈な鉄骨橋である。今では人通りも少なくなり、寂れた雰囲気が漂っているが、このあたりはかつて花街として賑わいを見せていたそうだ。そのため、復興事業に際してこの橋が選ばれたのだろう。時が流れ、花柳界は衰退してしまったものの、橋は今も建設当時の堂々とした姿を保っている。
橋の上で足を止め、鉄骨越しに街並みを眺めていると、帽子をかぶった男がゆっくりと橋を渡り、町の中へと姿を消していった。
2017年8月 町角 東京 | |
浅草橋 橋 縁のある帽子 |
No
10239
撮影年月
2017年1月
投稿日
2017年08月07日
更新日
2024年11月14日
撮影場所
浅草橋 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA