深川を歩いていると、頻繁に河川や水路に出くわす。かつての東京は「水の都」と呼ばれるくらい運河や水路が張り巡らされていたものの、関東大震災や第二次世界大戦の残土処理、高速道路の建設などによって埋め立てられてしまったものも多い。数寄屋橋はもともと江戸城外濠に架けられた橋の名前だったのに今では外濠は埋められてしまいどこにもなく、京橋も京橋川に架けられた橋の名前だったのに川はなくなってしまっている。橋の名前だけが地名として河川・水路の名残を留めているに過ぎない。
そのような中、都心からちょっと離れた深川には河川・水路が昔のままに残っていて、小名木川や大横川、横十間川などが今でも存在感を放っている。僕がこのときに出くわした仙台堀川も堂々と深川を流れていた。
仙台堀川は江戸時代に掘削された運河で、北岸にあった仙台藩の蔵屋敷にこの運河から物資を運び入れていたことに由来するのだという。その歴史のある運河に、同じように歴史を感じさせる橋が架かっていた。1930年建造の亀久橋だ。そして無骨に組まれた鉄骨の遠く向こうに運河よりも橋よりもずっと若輩ものである2012年竣工の東京スカイツリーが見えた。
2021年8月 町角 東京 | |
橋 骨組み 深川 塔 信号 |
No
12008
撮影年月
2021年2月
投稿日
2021年08月24日
更新日
2023年08月18日
撮影場所
深川 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF