いくつもの歴史的建造物が移築されている三渓園で、もっとも存在感を放っているのは旧燈明寺三重塔だろう。小高い丘の上にシンボルのようにそびえていて、三渓園に入るとすぐに池の向こうに姿を表す三重塔は京都の木津川市にある燈明寺から移築したもの。1457年に建てられた三重塔は園内で最も古い建物だ。なお三渓園には三重塔だけでなく、燈明寺の本堂も移築されている。事実上廃寺になっていた寺院から歴史的価値の高い建造物を維持保管するために移築したようだ。
この三重塔がもともと燈明寺の伽藍の中でどのように配置されていたのかは分からない。でも三重塔はもともと仏舎利を納めるための仏塔で、ミャンマーやチベットでは今でも仏教寺院の中心に据えられる建造物だ。日本でも6世紀に建てられた飛鳥寺では当初寺院の中央にあったものの、時代とともに中央に配置されなくなっているとはいえ、小高い丘の上に建てられるのはあまりないような気がする。けだし三渓園ではそれがいいのだ。橋の向こうにある小高い丘の上で青空を背景にそびえる三重塔はとても格好がいいのだ。
2023年2月 建築 神奈川 | |
橋 カップル 庭園 縁のある帽子 シルエット 仏塔 横浜 |
No
12445
撮影年月
2022年10月
投稿日
2023年02月13日
更新日
2023年08月09日
撮影場所
横浜 / 神奈川
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF