チャイナタウンの路地を歩いているうちに食堂の前にやって来た。食事時ではなかったせいか、店内に客の姿はない。その代わり店頭にお店の人が腰を下ろして下ごしらえをしていた。テーブルの上には生地を伸ばすための麺棒が転がっている。ふたりの女性はこねた生地を団子状に形作っていたのだ。しかしながら、ちょっと見ただけでは何の団子を作っているのか判然としなかった。ここはバンコクにあるチャイナタウンの一角だから、何かしら点心の類いを作っていたと思われる。
いずれにせよ僕に分かったのはふたりの女性は職務をこなすのに忙しいということだけ。ふたりに近づいていっても、手前に腰掛けている白髪の女性がちらっと僕のことを一瞥しただけで、団子をこねる手を止める気配はなかった。ふたりとも一言も言葉を発すること無く黙々と作業を続けている。見知らぬ人を相手にしているような時間は無いようだけれども、写真を撮っていいかと尋ねるとこちらを見ることも手を止めることもなく、静かに頷いてくれた。。
2020年1月 人びと タイ | |
バンコク 中華街 団子 白髪 老婆 |
No
11358
撮影年月
2019年9月
投稿日
2020年01月14日
更新日
2022年01月27日
撮影場所
バンコク / タイ
ジャンル
スナップ写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA