ラーマ4世通りの歩道はゴチャゴチャしていた。大勢の人が歩いているし、露天商も屋台を出している。まるで露天市のようになっているのだ。僕は人混みに紛れながら屋台で売られているものを眺めながら歩いていた。果物や軽食が売られている。ここはチャイナタウンだったけれど、中国や中華料理を連想させるようなものはあまり売っていない。バンコクの他の場所でも売られているようなものばかりだった。ひょっとしたら、屋台を出している人の中に華僑はあまりいないのかも知れない。
とある屋台にやって来ると、ワゴンの横に段ボールが置いてあった。中には赤ん坊がちょこんと入っている。雑多なものが売られている中にあると、この子も売り物なのではないかと思ってしまいそうな雰囲気だ。赤ん坊は人見知りのようで、僕が近づいていっても僕を見てはくれない。助けるような視線をお母さんに投げかけるだけだった。でも、お母さんはお母さんで赤ん坊を助けるつもりがあるのか無いのか、僕の方を指差してあちらを見てご覧と赤ん坊を促すだけだ。赤ん坊はちょっと困惑しているようだった。
No
11364
撮影年月
2019年9月
投稿日
2020年01月19日
撮影場所
バンコク / タイ
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
RICOH GR III