多くの宝飾店が軒を連ねる通りの一角に、小さな軽食スタンドがあった。時間帯が食事時ではなかったせいか、店にはひとりも客の姿が見えない。静まり返った雰囲気が漂い、店先にはぽつんとテーブルが並べられていた。そのうちのひとつに、ひとりの女性が腰を下ろしていた。
その女性は店員らしく、えんじ色のエプロンと帽子を身につけていた。閑散とした店内でやるべきこともなく、女性はテーブルに肘をついて頬杖をついている。その目はしっかりと閉じられ、どこか物憂げな表情が印象的だった。客の訪れを待ちながらも、暇な時間が長く続いているのだろう。彼女の姿からは、早く活気が戻ることを心のどこかで願っているようにも見えた。
2017年2月 人びと 台湾 | |
エプロン テーブル 台南 女性 |
No
10050
撮影年月
2016年9月
投稿日
2017年02月24日
更新日
2025年01月23日
撮影場所
台南 / 台湾
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA