旅をしている間、早朝の飛行機や電車になるなどの用事がない限り、朝早く起きることはほとんどない。たとえ気持ちが逸って朝早く町に繰り出しても、地元の人たちが活動を始めていないと閑散とした町を一人黙々と歩く羽目になってしまうからだ。
この日もいつもどおりゆっきりとホテルを出た。僕の思惑通り人びとは活動を始めている。ホテルの前の道にも、どこから来たのか大勢の行商人が歩道の上で商売を始めていた。写真の男も、歩道の一角で仕事をしていたひとりだ。
道端に出ていたテーブルの上には、木製の大きなまな板とともに肉の塊が幾つも並べられている。男は肉屋なのだ。よく見てみると、テーブルの端には大きな電子はかりも置いてある。昔ながらの天秤を使っている人が多い中で、このような電子はかりを使っている人は珍しい。失礼ながら、道路脇で質素に営業しているお店の雰囲気と比べて電子はかりは仰々しい。肉の塊を掴んでいた店主の足元を見ると、何も履いていなかった。履物にお金を掛けるよりも先に商売道具の図りにお金を掛けて、最新式のを買ったのかもしれない。
2019年1月 ミャンマー 人びと | |
肉屋 肉 裸足 テーブル 計量器 ヤンゴン |
No
10857
撮影年月
2018年9月
投稿日
2019年01月12日
更新日
2024年01月23日
撮影場所
ヤンゴン / ミャンマー
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA