三田の国道1号沿いに赤レンガ風の建物が建っている。慶應義塾大学三田キャンパス東館だ。歴史ある建物に見せかけるために赤い煉瓦を積んで建てたかのような外観をしているものの、これは由緒ある建物ではない。竣工は2000年のこと。建てられてから、たかだか20年程度しか経過していないのだ。慶応大学の三田キャンパスには重要文化財にも指定されている慶應義塾図書館・旧館や三田演説館など、建てられてから100年以上が経っている建造物があるのだから、築20年なんて洟垂れ小僧のようなものだろう。
僕が気になるのは外観の様式よりも、その中央にあるアーチ状の大きな開口部のアーケードだ。人が通り抜けるだけなら、このような大きな開口部を設ける必要はない。そもそも建物内部を通り抜けられるようにすれば良いだけだ。それだけにこのようなアーケードを設けたのには何か目論見があるはず。通りの反対側に立って横断歩道越しに眺めると、アーケードの向こうに慶応大学のシンボル的な建物である慶應義塾図書館・旧館が垣間見えた。図書館は知の象徴だろう。このアーケードは知へつながる道がここにあるのを大学の外へ示すためのものの気がした。
2022年12月 建築 東京 | |
アーチ 煉瓦 三田 横断歩道 赤 |
No
12406
撮影年月
2022年8月
投稿日
2022年12月01日
更新日
2023年08月10日
撮影場所
三田 / 東京
ジャンル
建築写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS LOXIA 2/35