町の中心を走る大通りは空いていた。沢山の自動車が思い思いのスピードで走っていて、流れはズムーズだった。交通量がそれほど多くないせいか、僕のいるところからは信号機がひとつも見当たらない。そうは言っても、自動車はひっきりなしに現れるから、この大通りを横断するのは難儀だ。走っている自動車の合間を縫って道路を横断せねばならないのだ。最初、地元の人は日々このような状況の下で道路を渡っているから慣れているのだろうと思っていた。でも、見ているとそうでもないようだ。大抵の人は僕と同じように横断するタイミンを見つけるのに四苦八苦している。
写真のカップルもやはりなかなか横断できないでいた。道の端から中央に向けてちょっと歩み出ているのだけれど、なかなか自動車の流れが途切れることはない。バナナを抱えている女性と、帽子を被った男性はふたりで同じ方向を眺めながら、じっと横断できるタイミングが訪れるのを待っていた。
ちなみに、イギリスの植民地だったのにもかかわらず、ミャンマーは右側通行だ。イギリスから独立した際に左側通行から右側通行に変えているらしい。
No
11136
撮影年月
2018年9月
投稿日
2019年08月09日
撮影場所
バゴー / ミャンマー
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA