ビルとビルの狭間に伸びている路地は薄暗かった。そして、人通りは殆ど無く静かだ。遠くに大通りを走る車の男が聞こえるだけだった。路地にはお店もあるのだけれど、回転しているところは少ない。
そんな路地を歩いている僕の前をひとりの男が歩いていた。路地で動いているのは、僕とこの男だけだった。男はパンパンに膨らんだビニール袋を両手に持っている。買い出しに出掛けた帰りなのだろう。しばらくすると、男は建物の中に入っていってしまった。そして、僕はひとり薄暗い路地に取り残されたのだった。
No
9773
撮影年月
2016年3月
投稿日
2016年06月12日
撮影場所
新橋 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SIGMA DP2 MERRILL