歩いていたバゴーの市場の通路はもともとは売り場ではなかったような感じだった。どこにも売り場にするようなブースは設けられていない。ただただ通路が伸びている。そして、人びとは通路に腰を下ろして、床に商品を並べて売っていた。その雰囲気はまるで露天市のようだった。唯一の違いはそこに屋根があるかないかだけだ。ひょっとしたら、市場の規模の拡大に建物が追いついていないのかもしれない。
この写真の髪の毛の長い女の子はそんな通路で商売していたひとりだ。他の人たちと同じように通路の壁際に腰を下ろして、目の前に売り物の野菜を並べていた。僕が目の前に立ち止まると、女の子は突如として現れたカメラを持った外国人旅行者に驚いているようだった。しかもレンズは自分に向いている。女の子は照れ始めた。写真を撮ることを拒絶されなかったものの、カメラを向けてもカメラの方を見てはくれない。ずっとどこか他の場所に助けを求めるような視線を向けたまま照れ笑いを浮かべていた。
2019年8月 ミャンマー 人びと | |
バゴー 恥ずかしがり屋 女の子 ロングヘア |
No
11156
撮影年月
2018年9月
投稿日
2019年08月21日
更新日
2020年10月20日
撮影場所
バゴー / ミャンマー
ジャンル
ポートレイト写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA