クロントゥーイ市場の通路にいくつもの大きな籠が置かれていた。上部には取っ手が、下部には車輪が取り付けられていて、牽いたり押したりしやすいようになっている籠だ。最初に見た時は何に使う籠なのかわからず、単に取っ手の付いたごみ箱だと思ってしまった。ご多分に漏れず、この市場にも多くのごみが出ているから、それらを捨てるために市場の管理者が設置しているのかと思ったのだ。けれど、それはどうやら違うようだ。
ただのごみ箱にしては、多くの籠が通路のど真ん中に置かれすぎている。これはごみ箱ではなく市場で働くクーリエが荷を入れて運ぶもの。大きな荷を入れても運びやすいように、取っ手と車輪が付いているのだ。写真に写っている男も、市場で働くクーリエのひとりだ。分かりやすいようにオレンジ色のベストを着ている。置かれている籠をジロジロと眺めていると、男は僕のことを訝しげに見ていた。男にとっては何の変哲もない籠を興味深く見ている人が不思議に思えたのに違いない。
2018年5月 町角 タイ | |
バンコク 籠 クロントゥーイ市場 市場 |
No
10545
撮影年月
2017年9月
投稿日
2018年05月03日
更新日
2024年02月17日
撮影場所
バンコク / タイ
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA