店先にテーブルが出ていて、チェック柄のシャツを着た女性が腰を下ろしていた。ここはクロントゥーイ市場の果物店だ。大きな市場の中には、もちろん果物を扱うお店もあるのだ。女性はエプロンをして、両手にビニールの手袋をはめている。そして、手にした包丁で次から次へと果物をカットしていた。何の果物なのかは分からない。いずれにしても、女性の目の前にはカットされた果物が無造作に山積みになっている。
果物は手際よくカットされているので、その山は見る見るうちに高くなっていく。でも、このように薄くカットされた果物は売り物なのだろうか。このようにカットされた果物を売っているのは珍しいような気がする。すぐ前に立ち止まってカメラを構えると、僕に気が付いて女性は僕に視線を向けた。そして、口元を緩めてくれた。それでも、シャカシャカと手慣れた調子で果物をカットする手は止ることはなかった。女性はまるで取り憑かれたかのように果物をカットし続けていた。
2018年5月 人びと タイ | |
バンコク チェック柄のシャツ グローブ クロントゥーイ市場 包丁 女性 |
No
10544
撮影年月
2017年9月
投稿日
2018年05月02日
更新日
2024年02月17日
撮影場所
バンコク / タイ
ジャンル
ポートレイト写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA