クロントゥーイ市場で営業する八百屋の一角の地面には沢山の籠が無造作に置かれていた。籠ごとに野菜が分けられている。茄子もあれば、大根も人参も見える。その中にはオクラの入れられた籠もあった。じっと並べられた籠を見ていると、その場にひとりの男がやって来る。手にはビニール袋を持っていて、腰を曲げるといそいそとオクラをビニール袋の中に詰め始めたのだった。オクラを詰める手はなかなか止まらない。ビニール袋の中はすぐにオクラでいっぱいになっていた。これだけ大量のオクラを買うなんて、夕食の食材を買いに来た訳ではなさそうだ。おそらくはどこかの食堂の料理人で、仕入れに来たのだろう。
オクラは名前からすると日本に昔からあるような気がするけれど、実はアフリカ北東部の原産だ。日本ではすっかり馴染みの野菜になっていて、それはここタイでも同じようだ。でも、オクラを使った料理は日本とタイでは異なるに違いない。一体男はどのような料理にオクラを使うつもりなのだろう。グリーン・カレーにでも入れるのかな。
2018年4月 人びと タイ | |
バンコク 籠 八百屋 クロントゥーイ市場 オクラ |
No
10540
撮影年月
2017年9月
投稿日
2018年04月29日
更新日
2024年02月17日
撮影場所
バンコク / タイ
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA