小さな商店が軒を連ねる通りを歩いていた。食堂や八百屋がひしめく商店街の中で、僕の足がふと止まったのは、スナック菓子を売る店の前だった。
店頭のカウンターには、まるでカラフルな壁のように積み上げられたスナック菓子やビスケットの袋。目を引くその光景に、思わずじっと見入ってしまう。インドでは、街角のチャイ・スタンドでクッキーやビスケットが売られているのはごく普通のこと。チャイを飲むときに甘いものを添えるのは、もはや文化なのだろう。
なにせインドは世界有数のサトウキビ生産国であり、世界最大の砂糖消費国でもある。インド人は甘いものに目がない。それは、このスナック菓子店の様子を見ても明らかだった。
では、なぜインド人はこんなにも甘党なのか?
その一因は、アルコールを摂取しない人が多いことにあると言われる。アルコールを飲まないと体が糖分を欲するため、自然と甘いものに手が伸びるのだ。
さらに、経済成長とともに砂糖の価格が下がり、手軽に手に入るようになったことも影響している。甘いものを食べる習慣が加速し、インドの1人当たりの年間砂糖消費量は年々増加している。
その結果、インドは中国に次いで世界第2位の糖尿病大国にもなってしまった。経済成長とともに生活が豊かになり、甘い誘惑に負ける人が増えているのだろう。
2025年3月 町角 インド | |
ビスケット ムンバイ お店 お菓子・軽食 |
No
12837
撮影年月
2024年5月
投稿日
2025年03月15日
撮影場所
ムンバイ / インド
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R V
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF