ビルとビルに挟まれた、それほど広くはない道を歩いていたときのことだ。ふと空を見上げると、抜けるように青い空が広がっていた。けれども、その青空以上に僕の目を引いたのは、かなり低いところを縦横無尽に張り巡らされた電線だった。
電線は雲から見れば地を這うような高さにあり、細く頼りない印象を与える。そればかりか、まるで絡み合ってしまったかのように複雑に交差していた。このあたりは高級なブティックや洗練された店舗が点在するエリアで、どことなく洗練された雰囲気が漂っている。それなのに、この電線の無秩序な絡み具合が、そのイメージにそぐわない不思議な対比を生んでいた。
よく考えると、こんな状況でどの電線がどの建物のどの部屋に繋がっているのかを把握するのは、まるであみだくじを解くかのように難しそうだ。点検や修理の際には、一体どのように作業を進めるのだろうかと、余計な心配さえしてしまった。
2025年1月 町角 インド | |
青空 雲 電線 ムンバイ |
No
12769
撮影年月
2024年5月
投稿日
2025年01月20日
撮影場所
ムンバイ / インド
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R V
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF