エラワン廟でお参りを済ますと、王宮エリアへと向かった。そして、王宮の中へ入る前にラックムアンというすぐ近くにある小さな祠へと足を踏み入れたのだった。祠の中は床が凹んでいて、中央には黄金に輝く二本の柱が建てられている。ラック・ムアンはこの柱が御神体だ。
チャオポー・ラック・ムアンという町の守護神がこの二本の柱に宿っているのだという。なんだか日本の依代のようなものだ。バンコクには仏像も沢山あるし、エラワン廟のようにヒンドゥー教の神様もいるし、それとは別にローカルな神様もいて賑わっている。チャオポー・ラックムアンの御利益は幅広い。経済的な成功も仕事における成功もここでお参りすることにより達成できると信じられている。そのため、ここをお参りに訪れる人は多い。
僕が中に入った時も、女性が床に腰を下ろしてお参りしている最中だった。翻って日本で考えてみると、柱をご神体とすることは一般的だけれど(神様は一柱、二柱で数える)、町の守護神を祭るという習慣はないような気がする。それだけ日本では町や集落が外敵に襲撃されるということが少なかったことを意味しているのかもしれない。
No
11321
撮影年月
2019年9月
投稿日
2019年12月13日
撮影場所
バンコク / タイ
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA
モノクロの写真を108枚掲載。もちろんKINDLE UNLIMITEDでも読めます。