バンコクの王宮近くにお堂が建っている。中にラックムアンという柱が立っているお堂はとても小さいもの。しかしながら、その大きさと反比例するように多くの人から信仰を集めていて、祈願のために訪れる人も多い。
とはいっても僕は特に願いごとがある訳でもなかったから、お参りしている人びとをひとり、またひとりと観察しているうちに中にいる人全員を把握してしまい、すぐにすることはなくなってしまった。暇を持て余しつつあった僕は、お堂から外に出ることにした。足を踏み出すと頭上のはるか遠くで太陽が力強く輝いていた。強い日差しを浴びながら、ウロウロとラックムアンの周囲を歩いていると、大きな瓶があるのに気がついた。
中は澄んだ水で満たされていて、水面には蓮の葉がプカプカと浮いている。日差しはこの瓶の水面にも燦々と降り注いでいた。その瓶の中に一輪だけ蓮の花が咲いていた。大きな瓶だけれど、ニョキッと顔を出している花はこの一輪だけだ。花の上空を遮るものは何もない。花弁を大きく広げて精一杯日光を浴びている蓮の花は心地良さそうで、花の向こうにはラックムアンの入り口が見えた。
2018年5月 自然 タイ | |
バンコク 花 瓶 葉 蓮 |
No
10565
撮影年月
2017年9月
投稿日
2018年05月17日
更新日
2024年02月16日
撮影場所
バンコク / タイ
ジャンル
花写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA