足を踏み入れた区画には花屋が軒を連ねていた。店先に花が並んでいるのだけれど、ここは日本でイメージする花屋とはちょっと違う。タイは蘭を日本にも輸出している国だけれど、ここで売られている花にはそのような花は見当たらない。売られているのは自分の部屋に飾るような花ではなくて、お供え物として寺院に持っていくようなお花ばかりだった。そして、花そのままではなく、花飾りとして売られている。バンコクのあちらこちらにある仏教寺院の門前で見掛けるのと同じものだった。門前で商売している人たちはここで仕入れているかもしれない。
花屋の店員たちは手作業で花飾りを作っている。写真の女性もそのようなひとりだ。口元に笑みを浮かべながらせっせと作っている。僕が目の前に立ってカメラを構えていることに気が付いているのだ。恥ずかしいからなのか、はたまた忙しいからなのかは分からないけれど、視線はずっと手元に向けられたままで、僕のカメラを見てくれることはなかった。
2018年5月 人びと タイ | |
バンコク チェック柄のシャツ 花 手仕事 ハサミ 女性 |
No
10574
撮影年月
2017年9月
投稿日
2018年05月23日
更新日
2024年02月15日
撮影場所
バンコク / タイ
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA