多くの自動車が走っているのを見るけれど、それほど忙しい印象は受けない。ヤンゴン中心部では、のんきに車道を走っている車もあれば、静かに道路脇に停められている車もあり、歩行者は歩道を気ままに歩いていた。急いでいる人は誰もいないように見える。そのせいか、写真に写っているふたりの自転車タクシーの運転手も暇を持て余しているようだ。そうそう客は現れない。ふたりともサイカーと呼ばれる自転車タクシーを車道の端に停めて、新聞を読み耽っていた。
スマートフォンが普及してからというもの、かつてはあれだけ見かけた本や雑誌を読む人はかなり少なくなった。ほとんどの人はスマホでゲームを楽しんでいたり動画を見たりしていて、日本と変わらない。ミャンマーの国民全員が活字中毒ではないかと思うくらい、町中で読書をしている人を見かけたけれど、前回の訪問から8年経った今ではそのような人たちは絶滅危惧種になってしまった。読書するという風習はあっけなくなくなりつつある。
ふたりの運転手はその絶滅危惧種のようだ。ふたりがどのような記事を読んでいたのかはわからない。いずれにしても、歩行者が横を通り抜けても視線を上げないくらい熱心に新聞を読んでいた。
2019年8月 ミャンマー 人びと | |
客待ち サイクルリクシャー 花 ロンジー 新聞 リクシャワラー ヤンゴン |
No
11163
撮影年月
2018年9月
投稿日
2019年08月26日
更新日
2023年11月08日
撮影場所
ヤンゴン / ミャンマー
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA