目黒不動尊の本堂脇に梅の花が咲いていた

目黒不動尊で咲く梅
目黒不動尊で咲く梅
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住んでいる目黒の辺りを古地図で見ても、興味を惹かれるものはあまり載っていない。この辺りが市街地化したのは関東大震災以後のこと。それまでは田畑が広がる農村地帯だったため、古地図を見ても田畑が広がっているだけなのだ。

そのような状況の中、田畑の中で目立つものがふたつある。ひとつは今でも同じ場所に鎮座している目黒不動尊だ。伝承によると目黒不動尊こと、瀧泉寺が開かれたのは808年。1200年以上前のことだ。江戸時代には一般庶民の行楽地として親しまれ、江戸時代後期の天保年間に刊行された江戸の地誌である『江戸名所図会』にも描かれているくらいの観光地だっただけに、古地図の中でも存在感は大きい。

もうひとつは、松井波之助という人物が所有していた抱屋敷だ。抱屋敷とは武家・寺社・町人が百姓地を買い取って所持した土地を囲い、家屋を建てたもの。江戸末期の地図によれば現在の林試の森公園の一部を含む73,682平方メートルもの土地をこの松井という人物が所持していたことになっている。結構な広さだ。この松井波之助という人物は何者だったのだろうか。古地図上では俸禄3000石の寄合と記載されている。寄合とは3000石以上の旗本で無役の者だから、今でいうと不労所得のあるニートみたいなものか。詳しく知りたいと思ったのだけれど、ちょっと調べたくらいでは松井波之助が何者なのかはわからなかった。このような事例に出くわすと、古地図を眺めるのも俄然楽しくなってくる。今度図書館に行って調べてみよう。

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ENGLISH
2021年7月 自然 東京
目黒 寺院

PHOTO DATA

No

11979

撮影年月

2021年1月

投稿日

2021年07月26日

更新日

2023年08月19日

撮影場所

目黒 / 東京

ジャンル

花写真

カメラ

RICOH GR III

日本国内で撮影した写真とエッセイ

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