ヤンゴン中心部から離れているダニンゴン市場で売られているのはほとんどが野菜などの生鮮食品だった。市場の中は小さな八百屋で埋め尽くされている。この時、僕の目の前にあったのもやはり小さな八百屋だった。店頭に籠が並べられていて、その上に茄子がこれでもかと山積みになっている。もちろん他の野菜も売られているけれど、茄子がこのお店の主力商品のようだ。他の野菜と違って、茄子は幾つもの籠に並べられている。ミャンマーの茄子は日本の茄子よりも細長いように見えた。
そうこうしていると、お店に帽子を被った女性がやって来た。店主と一言二言言葉を交わすと、女性はしゃがんでビニール袋の中に茄子を詰め始める。一体いくつ買い求める気なのだろう。次から次へと袋の中へと茄子を放り込んでいる女性の頭の中にある献立は何だろう。ミャンマー料理で茄子はそれほどメジャーな地位を占めていないような気がする。どんな料理を作るつもりであっても、逆光の中で黙々と茄子を袋に入れるその姿は、どことなく神々しく見えてしまった。
2019年3月 町角 ミャンマー | |
茄子 八百屋 市場 シルエット ヤンゴン |
No
10925
撮影年月
2018年9月
投稿日
2019年03月08日
更新日
2024年01月20日
撮影場所
ヤンゴン / ミャンマー
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA