目の前にはJRの線路が上を走っていて、下を靖国通りが通り抜けている。もっとも、靖国通りはこのガード下を通り抜けるやいなや、青梅街道と名前を変えてしまうのだが。ここは新宿大ガードという。「大」という名が付くだけあって、このガード下は長い。お店もないし、歩道も薄暗い。黙々と通り抜ける人びとの姿は薄暗くてはっきりとは見えない。その一方で、ガード下の向こうに見える横断歩道を渡る人びとの姿は見えるのだった。
一般的に橋は世界と世界を繋ぐものとして捉えられることが多いのだけれど、ここでは橋が世界を分けているように思える。僕のいるところは歌舞伎町があって、ごちゃごちゃしている世界で、副都心のある向こう側は整理整頓された世界が広がっているようかのようだ。そして、もちろん僕が落ち着くのはごちゃごちゃした方のようだった。
2017年10月 町角 東京 | |
橋 歩行者 新宿 |
No
10318
撮影年月
2017年7月
投稿日
2017年10月19日
更新日
2024年05月19日
撮影場所
新宿 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA