綺麗な庭園があると聞いて、仙台にある輪王寺にやってきた。輪王寺は戦国大名だった伊達氏と縁のある寺院で、第11代伊達持宗によって1441年に創建されたとされる。 明治維新後は伊達家の外護を失い、没落していたのを1910年代に復興したのだという。有名な庭園も復興される中で作られたようだ。歴史は長くないものの、東北有数の名園という呼び声が高い禅庭園だ。
中心に池が配置されていて、水面に映える三重塔は奥ゆかしく、本堂の裏にさりげなく設けられている石庭も見目麗しい。でも境内で僕が心を惹かれたのは庭園ではなかった。山門から本堂へ一直線に伸びる参道だった。それほど幅のない参道は両脇に木々が茂っていて、新緑に覆われていた道を歩くと緑のトンネルの中を進んでいるような気分に浸った。その視覚的な構造は僕に俗世から聖域に足を踏み入れていることを意識させる。仏教寺院の入口として相応しいのではなかろうか。なにせ輪王寺は曹洞宗の寺院。寺院には只管打坐している僧侶がいるのだから俗世と境目を明確にする必要があると思う。
2024年6月 町角 宮城 | |
参道 仙台 寺院 |
No
12601
撮影年月
2023年11月
投稿日
2024年06月19日
更新日
2024年06月25日
撮影場所
仙台 / 宮城
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R V
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF