博物館へ続く階段の脇に大きな化石が今にも走り出しそうなかたちで置かれていた。原始的なティラノサウルスの仲間だそうだ。迫りくるような大きな骨格に、これから訪れる博物館に対する期待は膨らんでいく。この日は平河町にある城西大学の水田記念博物館大石化石ギャラリーにやって来たのだ。
足を踏み入れた化石ギャラリーは無料だったのも予想外だったけれど、こじんまりしていたのも予想外だった。外に置かれていた肉食恐竜の骨格標本のようなものを期待していたら、肩透かしを食うに違いない。こじんまりした館内に展示されているのは、どれもこれも比較的小さな魚類の化石ばかり。化石の水族館という人もいるくらい、この博物館のコレクションには魚類化石が多いのだ。
魚類化石のコレクションとしては日本屈指とはいえ、迫力ある大きな化石はなく、学術面よりもビジュアル面を期待してきた僕はちょっと当てが外れてしまった。逆になんで、ひとつだけ迫力のあるティラノサウルスが博物館の外に展示されているのだろうと不思議に思い、恐竜のところに戻って説明書きを読んでみると骨格模型と記載されていた。なるほど。模型だったのだ。だから本物の化石とは扱いが違うのだと腑に落ちたのだった。
2022年2月 静物 東京 | |
平河町 博物館・美術館 階段 |
No
12185
撮影年月
2022年1月
投稿日
2022年02月23日
更新日
2023年08月15日
撮影場所
平河町 / 東京
ジャンル
静物写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS LOXIA 2/35