横須賀の走水にある横須賀美術館は、開放的なロケーションに建っている。波打ち際から道路を横断して緩やかな坂を上っていくと、スロープの最後に建物が待ち構えている。海から近いだけでなく、芝生が植えられたスロープから眺める海の景色も良く、もし空腹だったら海を眺めながら食事もできるという欲張りな作りだ。
開放的なのはロケーションだけではないのが、この横須賀美術館のウリだ。えてして美術館や博物館は、収蔵品を保護するためにちょっと薄暗いことも多い中、横須賀美術館の中は明るいし、天井も高い。これが作品を鑑賞しているときに開放感を感じさせてくれる。特に地下階の展示室の屋根は高く、まるでゴシック建築の教会にいるような空間の広がりを感じるのだ。
作品以外に何の装飾もない高い壁にあるのは、ところどころに設けられた丸い窓だけ。窓の向こうにはレストランで食事している人びとが見えて、さらに向こうに海に浮かんでいる船も確認できる。じっと見ていると美術館にいるというより船に乗っているかのように錯覚してしまいそうな窓だった。
2022年6月 建築 神奈川 | |
博物館・美術館 丸い 窓 横須賀 |
No
12304
撮影年月
2022年4月
投稿日
2022年06月22日
更新日
2023年08月12日
撮影場所
横須賀 / 神奈川
ジャンル
建築写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS LOXIA 2/35