横須賀の伊勢の辺りで海に浮かんでいた漁船はどれもこれもロープでしっかり係留されていて人の気配を感じられなかったけれど、旗山崎を越えて走水漁港に来ると何やら人の気配がした。空を見上げれば、トンビが上空を周回している。この港に何かあるに違いない。
波打ち際を進んでいくと、先の方に人が動いているのが見えた。半分くらい海に浸かった漁船の周りで人が動いていたのだ。漁船は僕がまだスヤスヤ寝ている時間に出港して、起きる頃にはもう漁を終えて帰港しているイメージを持っていたけれど、昼くらいになってから出港する船もあるのだと思いつつ近寄ると漁船ではなかった。釣り船だった。何を目当てにした釣りなのかによって、出向時間は様々なのかもしれない。
眺めているううちに、全員が乗り込んだようで漁船はスルスルと海に入っていく。何かを鳴らすわけでもなく、静かな船出だった。港に取り残されたのは、よそ者の僕と係留していたロープの後始末をする女性だけだった。空を見上げると、釣り船の上をトンビが旋回していた。
2022年6月 神奈川 乗り物 | |
波打ち際 港 船 横須賀 |
No
12299
撮影年月
2022年4月
投稿日
2022年06月17日
更新日
2023年11月27日
撮影場所
横須賀 / 神奈川
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS LOXIA 2/35