靖国神社で大鳥居を見上げると、その向こうに月が浮かんでいた

靖国神社の大鳥居と月
靖国神社の大鳥居と月
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境内には菊の紋章もあって、長い歴史があるようにも思える靖国神社の歴史はそれほど古いものではない。1869年に戊辰戦争の戦没者を招魂鎮斎するために明治新政府が創建したのが始まりだ。真偽はさておき、3世紀頃の創建とも言われる京都にある下鴨神社と比べるとその歴史の長さは月とスッポンだ。

1800年頃に葛飾北斎が描いた「九段牛ヶ淵」にもデフォルメされた九段坂が描かれているだけで靖国神社の大鳥居はどこにも見当たらないし、幕末の地図を見てもこの場所に神社らしきものはない。靖国神社の参道の辺りは弓馬稽古場だったようだ。幕末には歩兵屯所になり江戸城総攻撃に備えて彰義隊がこの稽古場で軍事訓練を重ねていたらしい。

明治維新を経て今の靖国神社が建てられると、弓馬稽古場は競馬場に変貌し、日本人の手による最初の洋式競馬が開催されていた。かつてはこの参道で陸軍主催の競馬が催されていたとはにわかに信じがたい、そう思って大鳥居を見上げると鳥居の向こうにがポッカリ浮かんでいるのが見えた。

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ENGLISH
2021年9月 町角 東京
九段 神社 鳥居

PHOTO DATA

No

12018

撮影年月

2021年2月

投稿日

2021年09月03日

更新日

2024年09月06日

撮影場所

九段 / 東京

ジャンル

ストリート・フォトグラフィー

カメラ

RICOH GR III

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