お店のシャッターの前にバジャイが停まっていた。エンジンが切られていて、冷たくなった車体の運転席には男が腰を下ろしていた。男はお札を何枚も手にしていて、数えていた。まだ午前中だというのに、なんだか仕事を終えた後に一日の売り上げを勘定しているかのようだった。
この男の様子の通り、ジャカルタで沢山走っているバジャイでは電子マネーを使えない。値段を交渉し、現金でお金を払う必要がある。一部のバジャイでは電子決済を導入しているようだが、ほとんどはニコニコ現金払いなのだ。
旅行者である僕には電子決済ができた方が便利だ。でも、そう思うのは何も旅行者だけではないようだ。地元の人も電子決済の方がいいと思っているらしい。インドネシアでGrabやGojekなどの配車アプリが隆盛を極めつつある中で、昔ながらの商売をしているバジャイの利用客は減少傾向にあるのだという。
もっとも、これは決済方法だけが理由では無いだろう。配車アプリを使えば、バジャイが客待ちしている場所まで赴く必要もない。つまり配車アプリを使えば迎車サービスも自動的についてくることも大きいと思う。
料金がさほど変わらなければ、迎車サービスも付いてくる方がいいと思う人が多いのは当然だろう。
2020年10月 インドネシア 人びと | |
バジャイ 運転席 ジャカルタ お金 タクシー |
No
11707
撮影年月
2020年1月
投稿日
2020年10月23日
更新日
2023年08月18日
撮影場所
ジャカルタ / インドネシア
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF