ジャカルタではよく見かけるバジャイという青いオート三輪がラヤ・マンガ・ベサール通りの道端に停まっていた。その横の歩道には無造作にドリアンが置かれていた。ドリアンはしばしば果物の王様と呼ばれる。そう考えると、歩道には沢山の王様が転がっていることになる。そして、王様たちは二人の男によって、せっせとバジャイの中に運ばれていた。どこかへ運ばれていくのだ。
ちょっと調べてみると、果物の王様と呼ばれるフルーツは場所によって様々なようだ。世界中どこでもドリアンのことを指すのかと思っていたけれど、それは思い違いだったのだ。例えば、南アジアではマンゴーのことを指すし、イングランドではイチジク、カナダではパッションフルーツ、デンマークではイチゴ、イタリアではパイナップルを意味するのだという。思いの外、果物の王様と聞いて思い浮かべる果物は住んでいる場所によって違うのだ。
二人の男は次から次へとドリアンをバジャイの車内に積んでいた。それだけドリアンを載せたら車内はかなり臭いに違いない。その臭さが届いたのだろう。近くを歩く別の男が険しい顔で二人のことを見つめていた。
2020年5月 インドネシア 人びと | |
バジャイ 自動車 果物 ジャカルタ 鋭い表情 |
No
11509
撮影年月
2020年1月
投稿日
2020年05月01日
更新日
2023年09月05日
撮影場所
ジャカルタ / インドネシア
ジャンル
夜間写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF