僕の単なる思い過ごしかもしれないけれど、ジャカルタでバジャイの運転手をしている人はチェック柄のシャツを着ていることが多いような気がする。市内の大通り沿いを歩いているときに会ったこの運転手もそうだった。道端に愛車を停めて、足を組みながら客が来るのをのんびり待っていた男が着ていたシャツもしっかりとチェック柄が描かれていた。
バジャイの運転手は中年の男性が多い。平たく言うとおじさんばかりだ。チェック柄はおじさんが着るのに無難な柄なのかもしれない。それなりに年齢を重ねていることを認めつつ、若作りする訳でもない。ちょうどいい塩梅なのだろう。
運転手が着ているチェック柄のシャツには胸ポケットが付いていた。世の中にはワイシャツの胸ポケットはダサいという風潮もあるようだけれど、僕が持っているワイシャツも胸ポケットが付いているものばかりだ。シャツには胸ポケットが付いているのが当たり前だと思っていたけれど、実はシャツの胸ポケットは世界的に見ると傍流なのだそうだ。もともとシャツはスリーピースのベストの下に着るものだから、ポケットはないのだという。でも思う。あると便利だから多少ダサくても構わないじゃないか。
背広の下に着用するシャツのこと。ネクタイとともに着装する。英語のホワイト・シャツwhite-shirtが日本語に転訛(てんか)した語とされる。日本では明治末期にホワイト・シャツが一般に着用されるようになったが、大正初期にかけてワイシャツという用語となって定着した。さらに昭和初期、もともとの意味を超えて背広の下に着るシャツとして使われるようになった。したがって白以外の色物や柄(がら)物などのシャツもワイシャツとよんでいる。
No
11625
撮影年月
2020年1月
投稿日
2020年08月02日
撮影場所
ジャカルタ / インドネシア
ジャンル
ポートレイト写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF