​​幹の一部が枯れて舎利になった松も、枝葉は力強く青々していた

大宮盆栽美術館の盆栽
大宮盆栽美術館の盆栽
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さいたま市には盆栽村と呼ばれる地区がある。1923年に生じた関東大震災で被災した東京小石川周辺の盆栽業者が移住して形成した地区で、数は減ってしまったものの今でもいくつかの盆栽園が存在している。そんな盆栽とゆかりのあるエリアには、その名も盆栽美術館という文字通り盆栽を展示している美術館が建っている。

盆栽と聞くと年配の人の趣味というイメージを持っていた。その地味でくすんだ印象が、大宮盆栽美術館を訪れたことによりだいぶ変わったような気がする。その発端は、なんとなく聞き始めたギャラリートークだった。盆栽が好きで好きでたまらない感じの学芸員が、盆栽愛を語りだす。

盆栽の鑑賞方法のような基本的なことも熱意を込めて語ってくれて、これがとても良いのだ。小さくとも盆栽は自然なので、観賞するには盆器の中に凝縮された大自然の情景をイメージすることが大切なのだとか、全体を見るだけではなく、根、幹、枝、という各部分にも見どころがあるだとか、知らないことばかりだった。盆栽は枯れてしまったわけではないので当たり前といえば当たり前なのだけれど、ここでギャラリートークを聞くまでは、盆栽がを咲かしたり、実をつけたりするとは思わなんだ。盆栽の世界は奥が深い。

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ENGLISH
2022年5月 自然 埼玉
博物館・美術館 さいたま市

PHOTO DATA

No

12275

撮影年月

2022年3月

投稿日

2022年05月24日

更新日

2023年08月13日

撮影場所

さいたま市 / 埼玉

ジャンル

ストリート・フォトグラフィー

カメラ

SONY ALPHA 7R II

レンズ

ZEISS LOXIA 2/35

日本国内で撮影した写真とエッセイ

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