そうこうしていうちに雨は小降りになっていた。スコールで活動を休止していた人たちも路上を再び動き出していた。川辺に建つ市場の軒下に立って、僕は往来を眺めていた。地元の人たちが目の前の道を右へ左へ行き来し始めていた。
ここチャウタンでも、もちろん自動車の類いは走っている。けれども、やはり主役は人力で動く乗り物たちだ。特にサイカと呼ばれる自転車タクシーが走っているのをよく目にするのは、首都であるヤンゴンと同じだった。写真自転車も市場近くを走り回っていた自転車タクシーの一台だ。
ピスヘルメットのような帽子を被ってロンジーを穿いた男がサイカに乗って、僕の前を横切っていった。その出で立ちはいかにも地元の自転車タクシーの運転手だ。自転車の横に付いているサイドカーのような座席には誰も乗っておらず、さっきまで降っていたスコールを避けるためにビニールシートが敷かれている。男は力強く進行方向をみつめながら、力強くペダルを漕いでいた。
ハンドルの下にはナンバープレートのようなものが見える。自転車タクシーもここでは登録制なのかもしれない。
No
10969
撮影年月
2018年9月
投稿日
2019年04月11日
撮影場所
チャウタン / ミャンマー
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA