しばらくすると昼休みも終わり、イェレー・パゴダのボート乗り場の男たちも再び働き始めた。僕が乗り込んだボートもほどなくして川の真ん中に浮かぶ中州を離れ始める。中州に渡った時と同じように、外国人専用の渡し船に乗っているのは僕だけだった。乗客は僕ひとりであるにもかかわらず、乗員は複数乗り込んでいる。なんだか召使いを引き連れて自分専用のボートに乗り込んでいるような気分だ。サウジアラビアの王族が旅行をする時は、規模はぜんぜん違うけれども、このような感じなのだろう。
渡し船の後方に移動すると、ミャンマーの伝統的衣装であるロンジーをはいた男が立っていた。男は船頭だ。木の棒を掴んでボートの舵を取っている。そのすぐ後ろには大きなエンジンが音を立てて動いていた。川の向こうにはついさっきまでいたイェレー・パゴダの黄金に輝くお堂が見える。船頭にカメラを向けると、引き締まった表情を浮かべながら親指を立ててくれた。
2019年4月 ミャンマー 人びと | |
ボート チャウタン ロンジー 男性 オール サムアップ |
No
10960
撮影年月
2018年9月
投稿日
2019年04月04日
更新日
2024年01月16日
撮影場所
チャウタン / ミャンマー
ジャンル
ポートレイト写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA