ミャンマーのヤンゴンで撮影。
ダウンタウンを歩いていると、道の向こうから自転車タクシーがやって来た。でも、この自転車タクシーは普通とはちょっと違った。車夫はペダルを漕ぐことなく自転車を押しながら歩いている。座席には誰も座っておらず、その代りにスピーカーが置かれていた。そして、マイクを持った男が自転車の後ろを歩いていたのだった。
男は何かを話しながら歩いている。英語でも日本語でもなかったので、何を言っているのかは分からない。ひょっとしたら、政治的なメッセージでも発していたのかもしれない。いずれにしても、この自転車タクシーは街宣車のような使われ方をしていた。日本の街宣車とはかなり様相が異なるけれど、ヤンゴンではこれが一般的な街宣するスタイルなのかもしれない。
よく見ると、自転車にはカラフルな旗が取り付けられている。配色を見る限りでは仏旗のようだ。この旗は日本でも使われる国際的なものだ。ふたりは仏教団体の人間なのかもしれない。ミャンマーは民主化して、自由選挙が行われているから、仏教団体から支持を受けている政治団体があっても不思議ではない。