神農老街という、古い町並みが残る通りを歩いていた。少し観光地化しすぎている感は否めなかったけれど、それでも通りの雰囲気は心地よく、古き良き台南の姿を十分に感じさせてくれた。細い道の両側には、昔ながらの低層の建物が立ち並び、そのひとつに鮮やかな緑色に塗られた扉の建物が目を引いた。
その扉はしっかりと閉じられていて、中に明かりが点いているのがぼんやりと見える。けれど、そのときは、このお店は閉まっているのだと思い込んでしまった。写真を一枚撮り、何気なくその場を後にした。
けれど、実際にはお店は開いていたのだ。扉に掛けられていた札には「開門了」と漢字で書かれていた。これが「開店中」を意味することを、僕は後になってから知った。あの時、もう少し注意深く見ていれば、扉の向こうの世界を覗けたのかもしれない。それを考えると、少しだけ惜しい気持ちが残った。
2017年5月 建築 台湾 | |
扉 緑 台南 |
No
10129
撮影年月
2016年9月
投稿日
2017年05月03日
更新日
2024年12月10日
撮影場所
台南 / 台湾
ジャンル
建築写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA