住宅街の中を歩いていると、道路脇に車が止られていた。車の上では緑のシャツを着た男の子が遊んでいる。朗らかな男の子はカメラを向けると、にこやかに笑ってくれた。大きく開けた口の中には青い物体が見える。ガムを噛んでいるようだ。腕に目を向けるとごつい腕時計をしている。シャツも綺麗だし、腕時計もしているし、この男の子はいいところの子なのかもしれない。
僕も腕時計を持ち歩いているけれど、腕にはしていない。海外、特に東南アジアや南アジアを旅する時には腕から外して町を歩くことにしている。腕にしたまま歩いていると、いろいろと面倒なのだ。地元の人が僕の腕時計を見ていろいろと言ってくる。ストレートにくれと言ってくる人もいれば、売ってくれと言ってくる人もいるし、安物の時計と交換しようと言ってくる人もいるのだ。その度に対応するのは、面白いけれど面倒でもある。それなら、いっそのことくれてやればいいと思うかもしれないけれど、腕時計がないと不便だからそれもできない。そのため、僕は腕時計を腕ではなくベルトを通す穴にはめて、人から見えないようにして歩くのを常にしているのだった。
2019年3月 ミャンマー 人びと | |
男の子 陽気 緑 シャツ 腕時計 |
No
10931
撮影年月
2018年9月
投稿日
2019年03月12日
更新日
2024年01月18日
撮影場所
ヤンゴン / ミャンマー
ジャンル
ポートレイト写真
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA