市ヶ谷から四谷に向かって外濠公園を歩いていた。その名の通り、ここは江戸城の外濠だったところ。外濠の土手(土塁)だった部分が整備されて、散策できる公園になっているのだ。土手の内側には学校や大学が建っていて眺望は望めない一方、外側に目を向けると下の方に電車の線路と外濠が見えて建物は遥か遠くに見えるだけ。片方だけとはいえ開放感があって心地よい。
開放感はあるものの、散策できるようになっているのは土手の上だけだ。そのため散策すると言っても、一本道を歩くような形になっていて散歩する人に進路の選択肢はほとんどない。ひたすら前に進んでいくのか、いま来た道を戻るのか、ふたつにひとつしかないのだ。桜の季節にでもなって、多くの人で賑わった暁には行列ができるに違いない。上空から眺めたら蟻の行列のように見えることだろう。
しばらく土手の上を歩いていくと、向こうから幼い男の子が走ってくるのが見えた。僕とは反対の方向に向かっていた男の子は僕には一瞥もくれることなく、あっという間に横を通り過ぎて行った。
2021年10月 人びと 東京 | |
男の子 市ヶ谷 公園 走る 木 |
No
12046
撮影年月
2021年3月
投稿日
2021年10月01日
更新日
2023年08月17日
撮影場所
市ヶ谷 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
RICOH GR III