初台にある東京オペラシティの地下一階にサンクンガーデンが設けられている。WIKIPEDIAによると石積で組まれた「古代ギリシアの円形劇場風の広場」になっていて、その一角にジョナサン・ボロフスキーという美術家による巨人のモニュメントが建っているとなっている。上から覗き込むと、確かに劇場のような広場にいる人間を威嚇するかのように巨人が立っている。でもWIKIPEDIAの記事は不穏な気分にさせる。暴力的な何かが始まりそうに思えてしまうのだ。
サンクンガーデンが円形なので仕方がないけれど、ここは本当に円形劇場をイメージしたものなのだろうか。円形劇場とは古代ローマにおいて剣闘士競技などの見世物が行われた施設のこと。つまり剣闘士同士、あるいは剣闘士と猛獣などとの戦いが繰り広げられたところを指す。劇場という名称とは裏腹に本来は血なまぐさい場所に、表情のない巨人が立っていては尋常ならざる雰囲気を感じてしまっても仕方がない。WIKIPEDIAの記事を執筆した人は、おそらく演劇、古代ギリシャと古代ローマでパントマイムや合唱、演説などが行われた場所をイメージして書いたのだろうけれど、それはギリシア劇場とかローマ劇場と呼ばれるものだ。勘違いしてしまったのだろう。
2024年7月 町角 東京 | |
男の子 初台 走る 階段 |
No
12613
撮影年月
2023年11月
投稿日
2024年07月15日
撮影場所
初台 / 東京
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
RICOH GR III