オークポースー駅の近くにある集落を歩き回っても、僕に興味を示して騒ぎ立てるのは家畜ばかりで、住人たちは至って冷静だった。カメラを持って歩いているところを見かけても、走り寄ってくるような子どもたちはここにはいない。ひとり黙々と集落の中を歩いていた。集落の端には、おそらく雨水が溜まって出来たのであろう池があり、畔には大きな木が立っていて、脇に高床式の住居が建っていた。学校の制服姿の男の子が玄関先で遊んでいた。
ここにやってくると、すぐに男の子と視線が合った。にもかかわらず、僕が写真を撮らせてもらおうと声をかけるのよりも早く、しゃがんでいた男の子はスクッと立ち上がり家の中へと逃げ込んでしまった。かなりの素早さだ。そして、男の子は薄暗い部屋の中からこちらの様子を窺っている。どうやら男の子は僕のことをあまり関わらない方がいい人物と認識したようだ。まあ確かに、平日の昼間にカメラを片手にプラプラしている大人なんてろくでもない人物と思われても仕方がない。
2019年6月 町角 ミャンマー | |
男の子 家屋 走る 裸足 タニン 木 トタン屋根 |
No
11035
撮影年月
2018年9月
投稿日
2019年06月01日
更新日
2023年12月14日
撮影場所
タニン / ミャンマー
ジャンル
ストリート・フォトグラフィー
カメラ
SONY ALPHA 7R II
レンズ
SONNAR T* FE 55MM F1.8 ZA