赤い提灯がゆらめき、線香の煙が天井へと昇ってゆく。鹿港天后宮の境内は、平日にもかかわらず参拝客でにぎわっていた。媽祖信仰の中心地として知られるこの廟は、鹿港の歴史そのものといっても過言ではない。
鹿港はかつて、清朝時代に港町として隆盛を極めた。大陸からの船がこの地に寄港し、物資とともに文化も行き交った。華麗な彫刻が施された屋根や柱、祈りを捧げる人々の姿は、その交易都市としての繁栄の記憶を今に伝えている。
境内の装飾には、中国本土から渡ってきた職人の手仕事が今も息づく。特に屋根の上に鎮座する龍や鳳凰の装飾は、鹿港の財と信仰の深さを物語っていた。
2025年6月 建築 台湾 | |
提灯 鹿港 寺院 |
No
12874
撮影年月
2024年12月
投稿日
2025年06月26日
撮影場所
鹿港 / 台湾
ジャンル
建築写真
カメラ
SONY ALPHA 7R V
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF