奈良公園だけでなく、春日大社の参道にも多くの鹿がウロウロしている。一説には約1200頭もの鹿が奈良公園周辺に生息しているのだそうで、東大寺や春日大社などを、鹿を目にすることなく観光するのは不可能だ。必ず鹿が近くをウロウロしている。鹿は奈良観光のマスコット的存在だ。
マスコット的な存在である鹿は、餌を得るのもそれほど苦労しない。手に鹿せんべいを持っていそうな観光客を見つけたら、近寄っていってねだればいい。そうすれば、ほとんどの人が手に持っていた鹿せんべいをくれるに違いない。人から餌をもらっている鹿は微笑ましい。でも思うのだ。鹿せんべいを持っているのは観光客だけではない。あちらにもこちらにもテーブルを出している鹿せんべいを売っている人のところには、観光客が持っているのとは比べ物にならないくらい大量の鹿せんべいが存在している。鹿は観光客にねだるよりも、鹿せんべいを売っている人にねだった方がずっと効率がいいのではないだろうか、と。
しかしながら、この効率的な餌のもらい方は、素人考えにすぎないらしい。鹿せんべいを売っている人が、鹿に直接あげてしまったら商売は上がったりだ。そのため鹿せんべいは最終的に鹿の口に入るのは同じとしても、一度観光客の手を経由しなければならない。その原則を理解しない鹿が鹿せんべいを売る人のところにねだりに行くと、棒などで叱られてしまうようだ。結果、鹿は観光客にしかねだらない。野生に見えて、しっかり条件づけされているのだ。
2024年10月 動物 奈良 | |
参道 奈良市 神社 石灯籠 |
No
12665
撮影年月
2024年4月
投稿日
2024年10月08日
撮影場所
奈良市 / 奈良
ジャンル
動物写真
カメラ
SONY ALPHA 7R V
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF