広瀬川を渡ると都会らしさはすっかりなくなって、僕はどこにでもあるような住宅街を歩いていた。地図で確かめているとはいえ、この道で良いのかちょっと不安になり始めたころ、入口を示す看板が出てきた。見逃してしまいそうな地味な看板に従って進んでいくと、伊達政宗の墓所である瑞鳳殿に辿り着く。日本人なら誰でも知っている戦国大名の墓所は、仙台市の中心部からはちょっと離れたところにあるのだ。
残念ながら、オリジナルの瑞鳳殿は第二次世界大戦末期の1945年にアメリカ軍の仙台空襲によって、焼失してしまっている。今では再建された本殿と拝殿、涅槃門がオリジナルのような顔をして建っている。でも、この再建された建造物が異彩を放っている。なにせ最後に大改修が行われたのは、仙台開府四百年を迎えた2001年のこと。それほど昔のことではないから、今でも色彩がとても鮮やかなのだ。黒をベースにして、その上に施された文様がいきいきとしていた。400年近くも保存されていたオリジナルだったら、こうはいかないだろう。
2024年6月 建築 宮城 | |
門 仙台 扁額 |
No
12603
撮影年月
2023年11月
投稿日
2024年06月23日
撮影場所
仙台 / 宮城
ジャンル
建築写真
カメラ
SONY ALPHA 7R V
レンズ
ZEISS BATIS 2/40 CF